木庭作や木庭作蕎麦とは

木庭作とは


  • 木庭作(こばさく)は対馬における焼畑農業です。
  • 対馬において、自家用の農作物を得る等のために山際の斜面地にて伝統的に実施されてきました。
  • 戦後の暮らしの変化により衰退し、木庭作は行われなくなりました。
  • そして、高齢化・担い手不足により人の里地里山での利用範囲・活動範囲が減少し、管理が行き届かない状況です。近年ではシカ・イノシシ等の獣害の影響もありその状況は広がるばかりです。
  • 一方、適切に管理された里山は、ツシマヤマネコの餌のネズミ等の小動物の棲みかでもあり、木庭作で管理された環境は、ツシマヤマネコにおいても良好な環境であったと対馬野生生物保護センターは位置づけています。
  • 獣害の増加やツシマヤマネコの生息環境として認識から、木庭作の重要性が見直されており、これを軸とした地域づくりの可能性を探ることが一つのテーマとして重要です。
  • 私たちはこの木庭作をできる限り再生させ、温故知新の考えのもと新たな木庭作のあり方を探っています。

 

門外不出の木庭作蕎麦


  • 私たちはこの木庭作環境で、門外不出の木庭作蕎麦を栽培しています。
  • 対馬の蕎麦の種は島外に流通していないため、対馬内でつくられる蕎麦は対州蕎麦と呼ばれ、そもそも貴重です。
  • また、木庭作が絶えてしまった今、木庭作蕎麦は私たちの取り組みでのみしか栽培されていません。
  • 木庭作は斜面地での焼き畑であるため、その生産量も平場でつくるよりも少ない状況です。
  • JA対馬によると、木庭作蕎麦は全国的にも有名な宮崎県椎葉村の蕎麦にも負けない風味を持っていると評価されています。